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東京バレエ団 「眠れる森の美女」

  1. その他のバレエ団
  2. 2009.01.13 Tue 19:52
キャスト:
オーロラ姫:ディアナ・ヴィシニョーワ
デジレ王子:ウラジミール・マラーホフ
リラの精:上野水香
カラボス:高岸直樹
フロレスタン国王:永田雄大
王妃:坂井直子
カタラビュット:野辺誠治

妖精たち:
妖精キャンディード(純真の精):矢島まい
妖精クーラント(活力の精):乾友子
パンくずの精(寛大の精):西村真由美
カナリアの精(雄弁の精):高村順子
妖精ビオラント(熱情の精):奈良春夏

宝石たち:
ルビー:西村真由美
エメラルド:村上美香
サファイア:佐伯知香
ダイヤモンド:乾友子

シンデレラとフォーチュン王子:井脇幸江/木村和夫
フロリナ姫と青い鳥:高村順子/中島周
牡猫と子猫:吉川留衣/平野玲
赤ずきん:森志織

音楽:ピョートル・チャイコフスキー
演出:ウラジミール・マラーホフ
         2009年1月8日 東京文化会館にて

評判の高いマラーホフ版「眠り」を観てきました。結論からいってしまうと、演出自体はあんまり好みじゃなかったなー(´;ω;`)
マラーホフ版は非常に短くて、三幕+プロローグ(アポテオーズ付)で上演時間は2時間ちょっと。プログラム的には、今回東京文化会館の場合、

プロローグ&1幕
 ↓
休憩25分
 ↓
2幕&3幕

…という超手短なディレクターズ・カット方式、ダイジェスト系です。
たとえば一幕の貴族たちの踊りや、二幕のお針子事件→王様苦悩のシーンなんかは完璧にカットされており、マラーホフ曰く「途中で飽きない演出」を狙ったものらしい・・・のですが・・・。

「眠れる森の美女」って、あの冗長な演出が見所なんじゃナイんだろーか?(-”-;)
3時間以上続く舞台を鑑賞しきるには、体力も集中力もいるけれど、でも「この次はあーなってこーなってこの曲で・・・」と心の中で先読みしながら観て楽しめるのが「眠れる森の美女」なワケで、要所要所でカットされると先読みしながら高まっていた期待感を裏切られる率が高くなって、結局最後まで不完全燃焼で終わってしまうのだ。
これで主役がとりわけ素晴らしいというならまだしも、ヴィシニョーワ(彼女自体は素敵なダンサーだけれど)にオーロラって、彼女の良さを完全に殺してしまっているし・・・(゜▽゜;)

しかしながら衣装は素晴らしくお洒落。正直ひとつひとつの衣装は中途半端に奇抜であんまり可愛くないのだけれど、全体のバランスがよく考えられているので、全キャラクターが集結するとすごく綺麗。カラフルながら下品でない、独特のファンタジー世界が再現されていて、カーテンコールは目を見張る美しさでした。
ただ、「青い鳥」の衣装だけは不満・・・フロリナ王女にイエローのチュチュ、青い鳥に紫やら赤やらいろんな色を詰め合わせた衣装って・・・全然爽やかじゃない(泣)
また、「赤ずきんちゃん」が毛皮のショールを巻いているのはブラックユーモアが効いていて良かったけれども、それゆえ狼が登場せず、パドドゥもカットされていたのが残念でした。

さて、マラーホフもヴィシニョーワもテクニックはもちろん素晴らしかったし、あの現実離れした美しい舞台装置に完璧にハマっていたのだけれど、なんかキャラクターがあっさりしすぎていて、あんまり感情移入できませんでした。
上野水香ちゃんも綺麗で安定していたけれど、若々しすぎて“リラの精”という感じではなかったし・・・。“青い鳥”も衣装のせいもありますが、なんかパッとせず。
そんな中、井脇幸江さん&木村和夫さんの「シンデレラ」は、なんだかほんわかした雰囲気があって、とても素敵でした。

そしてカラボスの高岸さん!!!

15種類もあったデザイン案の中から選んだというカラボスの衣装は、さすがとても素敵でした。真っ白にメイクした高岸さんは、若かりし頃の三輪明宏氏を髣髴とさせる妖しい魅力を放っていて、目が放せませんでした笑。

マラーホフ版のカラボスは、オーロラ姫とデジレ王子の結婚式にもやって来てしまいます。アポテオーズの最高潮で、ふと現れたカラボスが、魔力で時間をストップさせてにやりとするのですが、リラの精の制止にあい、悔しそうに式場を後にするのです。この演出は「眠れる森の美女」の物語に“続き”を想像させてくれて、すごくワクワクしますね。

カーテンコールでは、自分の花束を水香ちゃんに手渡してしまって手ぶらになったマラーホフに、ヴィシニョーワが自分の花束から薔薇を一輪抜き取って差し出すという、心温まる(?)一件があって、「ヴィシニョーワかわいい〜(>Д<)」と思わず萌えてしまいました( ̄∇ ̄;)

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Author:aяisa
バレエやミュージカル、演劇鑑賞がすきな20代です。
基本的にはロシアの、しかもクラシック作品のバレエが好き。
ただしストライクゾーンはどこまでも広い(というか目移りしやすい)ので、最近では、女性ダンサーはロシア、男はフランス(主にパリ・オペラ座)、振付家はドイツ(特にノイマイヤーとジョン・クランコ!)と、勝手に棲み分けさせて納得しています。
長年のバレエ鑑賞趣味が高じ、勢いあまってロシア語に挑戦。キリル文字に悪戦苦闘する日々・・・。
ただいまペテルブルグよりバレエ・レビュー発信中です!

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